2003年3月20日
緑と青
フランクフルトは桜が今は満開。
日本では桜はまだとのこと。いつも思うのですが、こちらでは桜が1~2週間早いようです。夏が短いこの国では植物も、大急ぎで、葉をつけ花を咲かせるのでしょう。
ドイツの春は実にすばらしい。日に日に緑になっていく様子はまさに一時千金、この時期は身近な緑を楽しむため、旅行をつつしむ声をしばしば聞くことです。
あおによし奈良の都はさく花のにおうがごとく今さかりなり(万葉集/小野老)
いいですね、まさに桜は春の花の王様です。
ところで奈良のまくらことば、「あおに(青丹=青色の顔料)よし」は、たぶん「あお葉、若葉」の「あお」と同義で「みどり」のことでしょう。
かねてから不思議に思っていた、あの「緑をアオ」ということ。たとえば「信号がアオになるまで待ちましょう」と、学校でも教えているのは、万葉の頃からの言葉つかいであったわけです。
アオといえば、近頃、夕方20時 ドイツのテレビニュースの前、「私の将来は青色」と言って青色のサングラスをかけるコマーシャルがあります。ドイツ語の青色には「酔っ払う、ズル休みす
る」などあまり良い意味がないのですが、ここでは「将来はピンク=将来が明るい」と言うところを会社の色にあわせて「ブラウ」といっているのでしょうか、
あるいは「貴族の血は青い」というところから、「将来は貴族なみの裕福な生活が待っている」のでしょうか。
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